映画『沈黙』

遠藤周作原作の

映画を鑑賞しました。

江戸時代のキリシタン弾圧を

描いたものです。

 

信仰に命を捧げることを

殉教といいます。

仏教も含め、各宗教の中で

ある時は権力に抵抗し、

ある時は世の平安のため、

現在に至るまで続いてきています。

捨身行ともよばれます。

 

日蓮宗でも江戸時代、

農民数名が

お題目の弾圧に屈せず

処刑された「熱原法難」という

大事件が起きています。

 

信仰に命を捨てる?

全く理解できない。

 

踏み絵を踏むことで

処刑が免れるなら、形だけでもいいから

躊躇なく踏めばいいじゃないか?

 

十字架に唾を吐いたって

大きな愛の神様は罰したりしないだろう?

 

そう言ってしまうのは簡単です。

でも、転ぶ(信仰を捨てる)ことは

肉体の死以上に、

魂の死をも意味するのでは

ないでしょうか。

 

心を殺される、魂を殺される、

人間にとってこれほど辛いことは

ないのではないでしょうか。

 

信仰とは、

神様や仏様とは、
人の生き様とは、

信念を貫くとは、

日本の歴史とは、

人間の残酷さとは、
あらゆることを考えさせられる映画でした。

重い映画ではありますが、

映画館へ足を運んで鑑賞されることを

お勧めします。