妙法庵信行会

高萩市・妙法庵にて

お盆施餓鬼会先祖供養と

ほうろく灸加持祈祷会を

開催しました。

 

今回は、福島県より

浄土宗僧侶・佐久間上人様も

参詣くださり、お経の後にお話をいただきました。

 

今から10年ほど前、

一人で高萩から仙台まで片道200キロを

6日間かけて行脚しました。

東日本大震災で被災する前の

海岸通り、福島の原発付近も歩きました。

 

歩き始めて数日後、福島県楢葉町に入り

日も暮れ始めた頃、周りは山間で

近くに宿もなく、歩きながら今夜の宿探しに

苦心していました。

 

すると、一台の通りすがりの車から

袈裟衣を着けたお坊様が降りてきて

私に何をしているのか?と声をかけてくれました。

行脚の趣旨と、今の事情を話したところ

そのお坊様は浄土宗の僧侶でありながら

日蓮様と法華経が大好きで、今もちょうど

日蓮宗のお寺のお経会からの帰りだと

話してくれました。

そして、私の団扇太鼓を叩いて歩く姿を

喜んでくださり、一夜の宿をご供養しますと

車に乗せてくれたのです。

 

そして楢葉町にある民宿まで

送り届けてくださり、ひとしきり

お互いの身の上話をした後、宿代を払って

自宅へ帰っていかれました。

おかげさまで、ゆっくり休むことができ

翌日から歩き続けることができました。

有難い一期一会であり、まさに仏様の変化の人でした。

 

その後、再会することもなく

数年が過ぎた頃、今回の震災が起こり

原発から近距離の楢葉町は避難区域となりました。

教えていただいた電話にかけても繋がらず

浄土宗の宗務庁に問い合わせても不明の状態で

お坊様の身を案じながらも、探す手立てはありませんでした。

 

それが不思議な佛縁です。

一昨年、日本山のお坊様方と東北慰霊行脚に参加し

福島県いわき市のお寺に宿をお世話になった時です。

お寺のご住職に、佐久間上人様とのご縁を話したところ

彼がよくお参りに来ていたお寺が、ここだったのです!

そして、ご住職が連絡をとってくださり

その晩、久方の再会が叶ったのでした。

 

楢葉の自宅から避難し、現在はいわき市の仮設住宅で

暮らしておられるといいながら、お元気なお顔を拝する事が

できて、本当に嬉しいひとときでした。

そして今回、妙法庵に参詣くださったという次第なのです。

沢山のお供えと、手縫いの白衣までご供養下さいました。

 

私と同じ在家からお坊さんになった彼は

お寺を持たず、現在も仮設で暮らしながら

日々糊口をしのいでおられる様子でした。

福島の現状や、壁が薄くお風呂も追い炊きが出来ない

仮設住宅の事などをお話くださいました。

 

妙法庵の御宝前はホッと落ち着きます、

と気に入ってくださり、ゆっくりと四方山話をされてから

福島へとお帰りになられました。