つれづれ

「お坊さんの価値は、歩いた距離で決まる」

ある作家の言葉です。


昔のお坊さんは、一所不住で諸国を巡礼行脚し

行く先々で教えを説き、人々の心に安心を与えるだけでなく

時には病人に医薬を施し、作物の作り方を教え、

土木工事を指揮したりと、八面六臂の活躍をしていました。

歩いた距離とは、そういう意味でしょう。


凡僧・愚僧のわが身に当ててみると

情けない限りで、以前はよく行脚をしたものですが

今は、身延の朝参りに太鼓を叩いて歩くくらいです。


移動は専ら車となり、毎月の運転距離数は3千キロを超え、

茨城の妙法庵と山梨の久遠道場の往復距離は約700㌔になります。

その他、ご縁のある場所・仏法をお伝えする場所へ

出向くために出向移動の毎日ですので、

皆さんから頂いた貴重な浄財は

ガソリン代とETC代に補填しております。


「僧侶は職業ではなく、生き方である」

老僧から教えていただいた言葉を

いつも胸に秘め、生涯かけて

どれだけ歩き、移動しながら

仏教の叡智を伝えていけるか、

奮闘の毎日です。